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ことばを育む会のあゆみ

言語障害児をもつ親の会の歩み・・30周年記念誌・・抜粋

第3節

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X さらなる発展を願って

2.ST問題とJD

言語・難聴学級担当の教育現場の先生や、医療・福祉の現場で仕事をしているST(スピーチセラピスト Speech Therapistの略)の資格の問題は、古くて新しい問題です。

そもそも、この資格制度が最初に問題となったのは昭和30年ですから、もう40年以上も話し合われてきたことになります。

全国親の会としましても、会報「ことば」で再三にわたって取り上げ、ときには特集を組んできました。お茶の水女子大の田口先生、東京学芸大学の内須川先生・谷先生、日本言語障害児教育研究会会長の平井先生、大阪教育大学の神山先生、大阪大学(日本口蓋裂学会理事長)の宮崎先生、横浜国立大学の笹沼先生、病院言語治療士連絡会代表の木場輿次・立石恒雄先生、日本聴能言語士協会会長の飯高京子会長等から多くの資格問題に言及された講演や寄稿をいただきました。全国親の会も一日も早い資格制度実現を願って、その時々いろいろな場面で訴えてきました。しかし不幸なことに当事者団体のST協会が、昭和50年代の半ばに、日本聴能言語士協会と日本言語療法士協会との二つに分裂してしまったのです。両団体とも資格制度実現を目指すことには変わりないのですが、方法論が違うのです。全国親の会としては、両団体から支援を求められたのですが,一方だけを支持する訳にはいきません。成田会長以下執行部は、両団体の会長役員と懇談し、誠実に会の立場を説明して、なんとしても両団体が一つになって運動を進めることを要請したのです。幸いにして、平成9年になってやっと歩み寄ることができ、12月12日に国会で「言語聴覚士法」が可決、成立しました。

ところでこの度び成立した資格は、医療・福祉機関に働くSTだけの問題だけではないのです。教育現場の先生方にとって決して無関係ではないはずです。しかし教育界の反応がにぶいことに全国親の会として危倶を抱いています。言難担当教員の専門性の養成と関連してぜひ問題提起をしたいと思います。

全国親の会が加盟している提携団体は、前節でも触れている「全国心身障害児福祉財団」と「全国病弱・障害児の教育推進連合会」、「全国特殊教育推進連盟」があります。加えて「全国社会福祉協議会 心身障害児連絡協議会」と「日本障害者協議会Japan Council on Disability略してJD」です。特にJDは、年会費10万円と負担が重く、脱会も検討されたことがありました。しかし教育と同じように、幼児問題等の福祉に関しては、一団体の力だけではあまりにも壁が厚いのです。やはり全国の障害者団体からの情報と支援が必要です。そして、そのためには支援を求めるだけではなく、言語親の会としても他団体に協力支援する、相互の連帯が重要なのです。なかでも障害者の各種資格制度の欠格条項の問題や、成年後見制問題は、福祉において重要課題であり、全国親の会にとっても決して無縁の問題ではありません。



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