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ことばを育む会のあゆみ

言語障害児をもつ親の会の歩み・・30周年記念誌・・抜粋

第2節

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V 「ZSZ」会報・・ことば

全国親の会会報「ことば」は順調に年6回の発行を続け、会員の活用を期待しました。しかし、残念なことに購読数が伸び悩み、事務局としても機会あるごとにPRをする一方、各ブロックや地域の親の会に購読のお願いをするなどの努力を重ねて参りました。昭和49年には「心身障害者団体の発行する定期刊行物」として第三種郵便(ZSZ)の認可を受け、一層内容の充実をはかり、皆さんに役立つ機関誌を目指しました。

大学で教鞭を取っておられた言語障害児教育の指導的な立場にある先生方の貴重な論文や解説が掲載され啓発されました。例えば、「どもりの子どもの扱い方」(内須川恍先生、28号)「ことばの発達に遅れた子の育て方」(小川仁先生、32号)「親と子どものつきあいかた」(谷俊治先生、36号)「親の会の充実のために」(柚木後先生、42号)「正しい発音を育てるために」(小川口宏先生、44号)「言語障害教育の歴史と課題」(加藤安雄先生、52号)「情報を生かしましょうや」(神山五郎先生、68号)などがあります。田口恒夫先生の「ことばの遅れた子の育て方」(46〜48号)は、3分冊にわたり掲載をさせて頂きました。

昭和52年頃により機関誌の性格をもつ「ことば」に親の会としての「主張」を掲げることになり、巻頭言が登場するようになります。「初心かえろう」(52号)「言語障害児を巡る問題」(53号)「通級制度の確立に熱意を」(54号)「親の会活動を原点にもどそう」(63号)「『治療教育』の見直しを」(65号)などがあります。

その他、地域での親の会活動の実践記録や、言語障害児教育に携わっている教師の悩み、各地域の親の会の歴史と展望、国家予算に対して親の会としての要望(昭和59年)STの資格に関わる問題点、言語障害教育の現状と課題(文部省)など幅広い視野から言語障害児問題を取り上げています。

「ことば」100号記念号(1985年)で小林咲子会長は「あれから20年あまり。会報の100号。よくも続いてきたものだと感無量です」「ワラ半紙1枚ほどの会報からスタートし、今では全国各都道府県に送れるようになったばかりでなく、内容も幅広く、とても示唆に富むものになっています。会報の中に、この20年間脈々と続いている思いは

「我が子に適時に、最適の指導を…」と願う親心でしょう。そして我が子のことばが改善された時には、いま悩んでいる親子に一番良い情報を伝えていこうとする援助の気持ち(ボランティア精神といえよう)です」と述べておられます。

また、神山五郎先生は「百回記念を迎えた親の会への感謝」として一文を寄稿しておられます。

「炎熱酷寒の日に自分の子どものため、また人様の子どものため、手弁当で各方面に頭を下げ陳情してくださった。そのお陰で、ほぼ全国にことばの教室などが生まれたのである。」と述べた上で、この100号を刊行している間に、どの様な環境の変化が起きていたのであろうかとして、3つのポイントを示しておられます。

@ 対象児の変化

  言語発達遅滞児の占める比重が大きくなった。

A 教員研修の消極化

  養成課程へ派遣される現職教諭の減少、言語

  担当教諭の力量が教育界で生かされているか

B 親の会のイメージ変容

親の会のことを知らなかったり、無関心な人が増加しているは残念。

「障害児を持つ親の悩みはとてつもなく大きい。しかも、同じ様な障害の児童を持つ親同志でなくては理解し得ず手の打てないことがある。もちろん公的援助も無視できないが、親の会という私的相互援助組織も実は大変重要なのである。この重要性に原点をどっかりと定め、新しい運営方向を規制する限り、親の会の存続理由は明確にして堅固である」と結んでいます。

実に要を得て、この時点での親の会の指針を言い当てる示唆に富んだ一文を寄せていただいています。

財団とつながりは、単に財団から財政的な支援を受けるというような消極的な姿勢ではなく、すべての心身障害児の問題解決に向けてどうしたら良いのかを問い続けている中で、全国言語障害児をもつ親の会として実行可能な事業を見出だし、一つ一つ着実に成果を上げていったのです。その事が財団全体に認められ、遂年言語親の会の予算が増額されていったという経緯を側聞するところです。いずれにいたしましても、最大の力を発揮しながら言語親の会のために尽くしてこられた諸先輩に頭が下がります。



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