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ことばを育む会のあゆみ

言語障害児をもつ親の会の歩み・・30周年記念誌・・抜粋

第1節

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X TV番組全国放送

昭和39年の、全国親の会結成時には、全国に僅か10学級の言語教室があるだけでした。その数少ない学級には、子どもたちが殺到していましたので、教室がないために通いたくても通えない子どもたちが、数多くいることは、容易に想像されました。

これらの子どもたちのための教室の必要性を訴えるためにも、子どもたちの問題をより悪化させないためにも、更に言語障害児の親の誤った扱いの防止や、不安を感じて悩んでいる親への啓蒙のためにも、テレビ放送が有効だと、NHKに番組制作の陳情を開始しました。

ここにも、大熊先生を先頭に、会長の小林さんや平岡さんの精力的な活動がありました。

当時既にNHKには、『テレビろう学校』という番組があって、年1回、言語障害児の指導を取り上げていたことが背景になっていました。

昭和40年に、NHKでは仙台放送局が、月2回(1回は再放送)の『NHKことばの教室』を放映していました。

この番組を検討した結果、次のような結論に達したということです。


口形、舌の動かし方、音の作り方、呼吸の仕方などを母親や幼稚園や学校の担任教師にテレビで伝えて、ことばの治療を母親や担任教師が進めることは不適切で、親子の問の緊張感を強めて親子関係が損なわれる危険がある。

よく読むと、幼稚園・通常学級担任の先生や母親が、幼稚園・学校・家庭で言語障害児を指導する方法としては不適切との結論で、専門家がこのような手法を必要に応じて実施することまでは否定していません。

昭和37年20月15日付の朝日新聞には、「鏡の前ご口の形や舌の位置をまねながら、正しい発音を練習する」と解説の付いた大熊先生の写真が掲載されてもいますし、『ことばの治療教室』の番組で発音の指導を実際に行なってもいました。

それを見落して、言語教室で口形、舌の動かし方、語音の作り方を指導することは禁忌事項と誤解し、しまいには、発音の改善が不十分な子をとらえて「これがこの子の特性」「個性尊重」と、逃げ口上を言う教師まで出現していますが、上記結論の責任ではなく、母親対象番組を唯一の参考として指導に当たろうとした者の責任です。

仙台放送局の番組が、母親向けの『ことばの治療教室』番組制作の必要性を強調する結果になったことは事実のようです。

何度かの折衝の末、NHK教育TV『ことばの治療教室』が、昭和41年から発足し、大きな反響を呼び、数多くの言語障害児をもつ親たちの心の拠所となります。



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