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ことばを育む会のあゆみ

言語障害児をもつ親の会の歩み・・30周年記念誌・・抜粋

第3節

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X さらなる発展を願って

5.さらなる発展を願って

平成8年1月、毎年行われている「全国特殊教育振興協議会」が、その年は名古屋で開催されることになっていました。病障連を代表して6年振りに言語親の会に発言の機会が巡ってきたのです。当日は、成田会長と土谷副会長・行木事務局長の3人が出席することになっていました。しかし,その出発の2日前に突然成田会長が倒れられ、入院、緊急手術を受けることになったのです。心配をしながらも、振興大会は土谷副会長が、第4科会「地域における福祉の現状と課題」で、全国親の会の次の重点目標である「幼児問題」を全国の特殊教育関係者に訴えました。

6月になって、平成8年度全国親の会ブロック長・代表者会議が当初の予定通り戸山サンライスで開かれましたが、成田会長は出席されませんでした。そこで成田会長の病気が快方に向かわれるまで、土谷さとる副会長が会長職を代行し、他の8名のブロック長と協力して会運営をすることになりました。そして行木富子事務局次長には会務担当副会長に就任願い、事務局次長には新たに福島の野木孝先生にお願いしました。

行木先生については、言語親の会関係の中で知らない人はいないほどの先生で、大熊喜代松先生の元での千葉院内小時代から指導いただいてきた長期にわたる恩人です。

野木先生も難聴の娘さんをもつ親の一人です。そしてその障害をもつお子さんに思いを入れて、新聞記者から特殊教育の現場に転職された先生です。全国親の会結成の30年以上前から福島県で親の会にかかわり、全難言協副会長時代から全国親の会はお世話になってきました。平岡先生を失った時に匹敵する全国親の会の大ピンチに、無理をおしてお二人の先生にさらなるお力添えをお願いしたのです。またこの年から東北ブロック長には、辻久視秋田県親の会会長に再度復帰してもらうことになりました。

全国親の会の総力を挙げて、成田会長の留守中を守る事になったのです。

その年の11月、臨時の全国ブロック長会議がもたれました。北海道の跡部敏之先生、岩手の菊池義勝先生を講師にブロック長研修会を開くことが第一の目的です。そして創立30周年記念誌の編集会議と、言語障害児教育自書の作成、さらに第17回全国大会熊本大会の準備について盛り沢山の論議が交わされました。


ことばやきこえにハンディキャップをもった子どもたちが、まだまだ多くの援助を必要としている限り止まるわけにはいきません。苦しみも悲しみも乗り越えて、知恵あるものは知恵をしぼり、力あるものは力をかし、財力あるものは金を出す。そしてみんなで汗を流し合って、さらなる前進を誓い合いましょう。

全国親の会を生み、育て、支援を送ってくれた、30数年に及ぶ多くの先達の願いを受け継いでいくためにも。



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