V 全国親の会の結成
2.全国親の会結成大会
昭和39年8月18日、上野の東京文化会館で、第1回言語障害児をもつ親の会全国大会(言語障害児をもつ親の会全国協議会結成大会)が開催され、下欄のような大会決議を採択しました。
30年後の現在、未だ一部の実現に留まっていることに歯痔さを感じます。
決 議
わたしども言語障害児をもつ親たちは、本日の全国大会を契機にして、
希望をすてず不安と苦悩に負けることなく、つぎの五つの目標が一日も
早く達成できますように関係当局に要望し、今後一層積極的な運動を押
し進めることを申合せ、この大会の決議といたします。
記
1 言語障害を直す専門の先生を養成してください。
(1)言語障害児教育の研究のための国立研究機関を設置してください。
(2)国立大学に言語障害児教育のための教師養成課程を設置してください。
(3)現職教員の研修の拡充をお願いします。
2 全国の市町村に言語障害児の特殊学級や施設を設けてください。
(1)各都道府県に一校ずつ言語障害児教育実験学枚を設置してください。
(2)人口三万人以上の市町村には、公立小学校又は公立幼稚園に言語障害児の特殊学級を義務的に設置するようにしてください。
(3)言語障害児(者)の相談所を各都道府県に必ず一カ所以上設置してください。
3 既設及び新設の言語障害児の特殊学級の施設・設備の財政的措置をお願いします。
4 言語障害児教育についての法令を早く整備してください。
(1)言語障害児教育にたずさわる教職員の資格、身分を教育制度の中にはっきり示してください。
(2)言語障害児の特殊学級の運営について明確にしてください。
5 三才児の健康診断や、小学校就学前模査の際に、ことばの検査を必ず含めて実施するようにしてください。
昭和三十九年八月十八日
言語障害児をもつ親の会全国協議会
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